「栄養バランスが大事なのは分かっているけど、何を意識すれば良いのか分からない…」そんな悩みを抱える60代の方は少なくないかもしれません。
本記事では、シニア世代に不足しやすい栄養素とその摂り方を解説し、毎日の食事に簡単に取り入れられる実践方法を紹介します。
60代に特に必要な栄養素とは
たんぱく質・カルシウムとビタミンD・食物繊維
加齢に伴う体の変化に対応するため、これらを意識して摂取するようにしましょう。
60代以降は、筋肉量や骨密度の低下、腸の働きの衰えが進みやすい年代です。
放置すると、フレイルや骨粗しょう症、便秘などのリスクが高まり、日常生活に支障が出ることもあります。
3つの栄養素については、以下の記事で詳しく解説します。
たんぱく質
60代にとって、たんぱく質は最も意識して摂りたい栄養素です。
筋肉を維持し、体力低下を防ぐという大切な役割があるため、毎日の食事に欠かせません。
筋肉量が減少すると、「最近歩くのが遅くなったかもしれない…」と感じたりするようになります。
さらに、転倒や疲労につながるなど、生活の質を下げてしまいます。
おすすめは魚・鶏肉・卵・大豆製品など、消化にやさしく栄養価の高い食品を摂取すること。
特に豆腐や納豆は、手軽に摂れて習慣化しやすい食品です。
たんぱく質をしっかり補って、60代の健康を支え、活動的な毎日を過ごしましょう。
カルシウム・ビタミンD
骨の健康を守るために、カルシウムとビタミンDの組み合わせはとても重要です。
どちらか一方だけでは効果が薄く、セットで摂取することが大切。
理由は「カルシウムの吸収をビタミンDが助ける」といわれているからです。
カルシウムだけを摂っても吸収されにくく、ビタミンDが不足すると骨に定着しません。
「牛乳は飲んでいるのに骨密度が下がったかもしれない…」と感じる方は、カルシウムとビタミンDのバランスが影響しているかもしれません。
小魚・乳製品・小松菜 → カルシウムが豊富
鮭・きのこ類・卵黄 → ビタミンDが含まれている
日光を浴びる → ビタミンD生成に効果的
骨折予防、転倒防止など、骨の健康を守るために、カルシウムとビタミンDをセットで摂取することを意識しましょう。
食物繊維
60代では、食物繊維の摂取も欠かせません。
腸内環境を整え、便秘予防や生活習慣病のリスク軽減につながるからです。
食物繊維が不足すると腸内環境が乱れ、血糖値やコレステロールにも悪影響を及ぼします。
食物繊維を含む食品
野菜・海藻・きのこ・豆類など
水溶性食物繊維を含む野菜や果物
ごぼう、らっきょう、オクラ、アボカド、キャベツ、みかん、キウイなど
食物繊維を日々の食事に加えると、腸と体全体の健康を守ってくれます。
栄養素を効率よく摂れる身近な食材
必要な栄養素を意識するなら、食材選びがポイントになります。
身近で手に入りやすい食品の摂取が無理なく続けるコツです。
身近にある食品なら、特別なサプリや高価な食材に頼らずとも、普段の食事で十分補えます。
食材の組み合わせて効率よく栄養を摂取しましょう。
食材を見た瞬間に栄養素が浮かぶようになれば、買い物の時に大いに役立ちます。
学びつつ、楽しみながら、必要な栄養素を補えるようになって一石二鳥。
毎日の献立で意識したいポイント
60代の食事では「量より質」を意識することが大切です。
栄養素をバランスよく摂りながら、消化に優しい調理法を選ぶことが健康維持につながります。
代謝や胃腸の働きが落ちると、過剰なカロリー摂取や脂質の多い料理は体に負担をかけやすくなります。
適度な栄養をコントロールして、効率的に摂る工夫が必要です。
毎日の献立の工夫の例
揚げ物を蒸し料理に変える
味付けを薄めにして素材の風味を生かす
汁物で野菜をたっぷり摂る
こういった食事の工夫は、これから長い付き合いになるので、栄養素の名前などと合わせて覚えるようにしましょう。
まとめ|不足を補い、健康を維持する食事
60代に必要な栄養素を意識することは、健康寿命を延ばすための第一歩です。
特に、筋肉・骨・腸を支える栄養素は積極的に取り入れましょう。
魚・肉・大豆製品・野菜をバランスよく摂取できれば、サプリに頼らない生活に近づけます。
調理法や味付けを工夫して、体に優しくて楽しい食事になると尚いいですね。
日々の積み重ねが何より大切です。
不足を補う意識を持ち、無理なく続けられる食事スタイルで、60代からの健康を守りましょう。